薬のほんとうのはなし
薬のほんとうの話についてセミナーでお話ししました。
薬と○○は使いよう…
どう使っていくのかは医療者の力量次第です。
薬の役割
もし火事になったらどうしますか?
普通ならあわてて火を消すことをするでしょう。
水をかけたり、消火器を使ったりするでしょう。
火が燃え盛っているときに火元はどこだろうと原因を探っている場合ではありません。
さっさと火を消さないともっと広がってしまうことが考えられます。
火が消えた後ずっとくすぶっていることもあります。
再び火が燃え盛らないように、水をかけ続ける必要があるときにこそ火元がどこなのか?原因がどこなのか?探る必要が出てくると思います。
この時の水や消火器が薬にあたります。
火元は病気の原因となるところ…
薬は急性期の火消しの役目になります。
火が消えた後はとうなっているのでしょうか?
水浸し…
消火器の薬品だらけ…
使い物にならなくなった家具や大切なものは焼け焦げて消えてしまう…
体の中も同じことが起こっています。
薬によって炎症をおさえた後の臓器や細胞はどんな状態になっているのでしょうか?
元の元気な状態に戻っているはずがありません。
どこかが傷ついたりしています。
すぐに表れるのを副作用といいます。
すぐに出ないものも多くあり数年かけて徐々に細胞や臓器にダメージを与えていくことも多いです。
先日も劇症肝炎の副作用で死亡例が出ました。
こんな風に薬は火を消してくれるけれど後始末のことまでは考えてはくれません。
それが薬です。
薬は飲んでもいいの?
病気が炎上している時に免疫力で何とかしようとするにも限界があるときがきます。
もちろん怪我など重症であれば手術や薬は必要だとおもいます。
必要な期間を読み間違えることで薬の弊害が出てくることに誰もが気が付いていないのかとおもいます。
初めから薬が必要でないことも多くあります。
そこで誤って薬を使ってしまって止められなくなったりすることも今の社会では大きな問題となっています。
薬を飲めば治る、よくなるのは一時的なものです。
一時的に治ることに味をしめて症状が出るたびに飲み続けるのは
薬物中毒そのものではないでしょうか?
薬を飲めばいいと思って買いに来る患者さんは危険ドラッグを使っている人と何の変わりはないように思います。
急性期の症状をおさえつつ病気の源流にあるものは何か?
それを解決できないようでは薬物中毒になるしかありません。
薬の使い方を間違うと中毒になるだけです。
薬はまわりの細胞や臓器を巻き込んでめちゃくちゃにしていきます。
使うのであればしっかり細胞や臓器保護をしながら使うべきものです。
手軽に使い続けるものではありません。