薬が効かない?!
糖尿病の患者さんのことです。
腸尿病の指標の一つであるHba1cがあります。
過去1~2か月の血液中の糖がどのくらいあったかを調べる検査の数値です。
毎月のように上がってくる数値…
この患者さんの背景にあるものはなんでしょうか?
薬が効かないわけは?
薬が効かない人はたくさんいます。
原因は個体差としか言えないところが大きいです。
人によって吸収能力、代謝能力が異なります。
薬は飲んだ後に一度肝臓である程度代謝を受けて残った有効成分が血液に乗って運ばれて薬の効果を発揮します。
まずここでどれだけの薬の効き目がなくなってしまうのかは個人差が大きく影響します。
反対に言うと肝臓が弱っていれば薬の効果が強く出てしまい副作用の原因の一つになるとも考えられます。
薬の効果と反対の生活をしている?
今回はHba1cが上がってしまう患者さんでしたが、糖尿病であれば食事の内容を聞き取りすることはとても重要です。
炭水化物中心でカロリー重視の食事指導を受けて一生懸命に努力をしてきたようです。
朝はパン食、昼は麺類、夜になって初めてタンパク質の食材が出てきました。
朝はカロリーを考えて食パンにジャムを塗るのは3日に1回と我慢をしていました。
食べ物はまず表示を確認していたようですが、見るところは何キロカロリーという部分だけ…
血液検査の結果を見せてもらっても明らかにタンパク質が不足しています。
もともと炭水化物はお好きなようですが、お肉も好きだとのこと…
体に悪いと思ってお肉は食べないようにしていたようです。
お肌の艶がなくなると思い込み、三食たっぷりの炭水化物を食べなければと頑張っていたようです。
思い込みとは怖いものです。
またこの患者さんははが悪いのです。
奥歯でしっかりかめないために簡単に呑み込めるような食事を好んで食べていたようです。
病気の改善を考えるときには食べ物の入り口であるお口の健康は忘れてはいけません。
まずはお口の治療から始めます。
が、この重要性を内科のDr.はあまり関心が無いようで患者さんに歯の治療を進めることはあまりありません。
結局この患者さんには炭水化物を減らことと、タンパク質をよく噛んで食べることを勧めました。
運動も大切です。
ミトコンドリ機能を上げる方法の一つとして運動がとても有効です。
この患者さんも以前はウォーキングをしていましたが寒いので今は止めているようです。
運動も再開もおすすめして次に来られるときにはどの程度改善しているのかとても興味深いです。