高血圧の薬は一緒飲み続ける必要があるの?
初めて高血圧の薬を飲む患者さんに聞かれること!
【一生飲み続けるんですか?】
そんなことないですよって言っても誰も信じてはくれないんです〜(笑)
初めて血圧の薬を飲む患者さん
血圧の薬って日本では5500億円も売れているんです。
血圧の基準が改正されて減るのかと思ったのですが、そんなことはなくて
どんどん飲む人が増えている状態です。
薬も形を変えて、薬が減ったように見せかけて実は二種類の薬が合わさって1つになっただけ(配合剤)のものが増えてきました。
見かけの安心感を増やしたり、飲む量が減ることで改善してるというと勘違いさせるようにしか思えないんですが〜(笑)
健康診断で引っかかって薬を処方される患者さんはまず、【一生飲むんですよね?】って聞いてくるんですよ。
なぜやめられないっておもうのか?
高血圧は生活習慣病と言われていまが、年を重ねれば誰もが高血圧になると思っていませんか?
確かにこうれになれば血管の弾力性も失われてきますので、物理的に高血圧になってきます。
最近では30台後半から高血圧と診断される人も増えてきました。
やはり生活習慣が大きく関わっています。
今の生活の見直しを考えると見たくなかった体のこと、生活のこと、仕事のこと、将来のこと
いろんなものに向き合っていかなければなりません。
今の生温い生活にいるのであれば薬を飲み続けるという選択肢が1番心地良いのです。
高血圧の原因は?
高血圧の80%くらいは原因がわかっていません。
血圧を上げないと体を維持することができないので体が無理やり血圧をあげる方向に向けていると考えるのがいいのでしょうか?
ストレスで交換感神経優位が続けばもちろん血圧は上がります。
栄養素の亜鉛が不足しても血圧は上がってきます。
血管の弾力性(細胞膜の柔軟性)がなくなっても上がります。
貧血でも上がってきます。
血圧が上がる原因は本当に多彩です。
原因を見つけられない、もしくは見たくない!
いろんな患者さんがいます。
薬は体に良くないのでやめればいい!なんていうのは誰にでも言えます。
きちんとした食生活を送り、適度な運動すればいい!という指導も誰にでもできます。
きちんとした食生活を説明できますか?
食べたものが消化吸収される体であるかどうかというところから見極めなければいけません。
貧血の原因の一つに胃酸が出ていないために鉄や亜鉛を上手く吸収できていない
可能性があります。
また適度な運動とはどのようなものをいうのでしょうか?
そもそも運動できるだけのエネルギーを作り出せる体でしょうか?
副腎疲労やミトコンドリア機能が低下していれば運動するだけの体力なんてありません。
高血圧の治療の前にチェックすべきことが山のようにあるのです。
高血圧の薬を飲まないのはリスクが大きい?
実際に高血圧の薬を飲んでいる患者さんは、高血圧であることによる合併症を防ぐためにに薬を飲んでいます。
高血圧の合併症とはなんでしょうか?
主に心疾患と脳血管障害があります。
狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの発症率を高めてしまいます。
これらの疾患の発症を抑えるために薬という道具を使って血圧を130/80に保つようにします。
そもそも血圧を高くしなければならない体の状態なのに、それを下げてしまうリスクは無視していいのでしょうか?
血圧を下げてしまうということは、酸素も栄養も体の隅々まで届きにくいなります!
また、飲んだ薬は解毒する必要があります。
肝臓や腎臓は日々解毒のために精一杯働いているのに、さらに薬の解毒にエネルギーを費やさないといけません。
薬を飲むのであればせめて体に負担のかかる飲食物はとらないようにした方がいいのではないでしょうか?
添加物の多いインスタント食品や腸の環境を悪くする甘い食べ物!
ストレスに対抗するホルモンを出す副腎を痛めつけるカフェイン飲料!
これを止めるだけでも実は血圧が安定してくる場合があります。
血圧が高いのは確かに問題です。
薬を飲む前に飲食物の洗い出しが必要です。
実際の副作用は?
【劇症肝炎】
以前患者さんの間よくきかれた高血圧薬の副作用です。
「肝臓は、身体に必要な物質を合成し、薬物や身体に有害となる物質を解毒して排泄するなど、生命活動にとって重要な役割を担っています。
肝臓の中でこれらの働きを担う肝細胞が急激に大量に壊れることによって、その機能が低下していく病気が劇症肝炎です。肝臓の機能が低下すると、血液を固めるために必要な凝固因子の産生が失われ、また、身体に有害な物質が蓄積することにより意識障害(肝性脳症)が出現します。
もともと健康な人に全身のだるさ、吐き気、食欲不振など急性肝炎と同じ症状が現れてから8週間以内に肝性脳症が見られ、血液中での凝固因子の濃度が一定の値以下に低下した場合、劇症肝炎と診断されます。」
一般的によく使われるARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)、Ca拮抗剤の副作用として注意喚起が出ました。
肝臓に負担をかけすぎると副作用も出やすくなります。
肝臓が問題ないとされる血液検査データーの値
ALTであれば40以下くらい、γ-GTPであれば30~80の間であれば治療の対象とはなりません。
ALTは20〜25、γ-GTPは18くらいが丁度いいくらいの数値で医療的に正常と言われる30であれば
すでに肝臓は弱っていると考えられます。
他にも解毒の手助けをする亜鉛の不足はないか?
体のいろんな代謝に必要なエネルギーを作り出すミトコンドリア機能が低下していないかなど
合わせて見ると、副作用が起こるリスクを推測することができます。
逆に言えば、副作用対策も可能になるということです。
患者さんの血液検査データーを見せていただく機会はとても少ないですが、
データーの読み方を変えればたくさんの情報が得られるわけです。
血圧の薬をやめたいあなたへ!
長年高血圧の薬を飲んでいた患者さんが栄養指導を受けられたのちにわずか一月で薬が必要なくなりました。
特に厳しい食事制限をして頂いた訳ではありません。
体に入れてはいけないものを取らないようにしてもらって、必要な物を入れるだけ!
とても単純です。
大雑把に言えば、洋食を和食に変更してもらうことです。
血圧をあげる要因の一つの細胞膜の柔軟性を回復するためできること
⚠️やめるべきもの!
・トランス脂肪酸が入った食品(マーガリンやクッキーなどのお菓子類)
・炎症系に働く油(リノール酸、γリノレン酸、アラキドン酸)→大豆油、コーン油、紅花油、
ひまわり油、ごま油)
・カフェイン飲料
カフェイン飲料(コーヒー、紅茶、烏龍茶、緑茶など)をやめるだけでスーッと血圧が下がって
くることがあります。
カフェインが自律神経を狂わせ血圧を上げる方向に持って行きます。
カフェインを取らないと眠くて仕方ない・仕事が頑張れない!のは副腎疲労や
甲状腺機能低下を起こしている可能性があるのでまずはそちらの改善から考える
必要があるでしょう。
❤️積極的にとるべきもの
・ω3系の油(EPA・DHA、亜麻仁油、エゴマ油など)→魚料理(大型魚はダメ)
オリーブオイルは一時期流行りましたが使うのばちょっと微妙です。
特にガンの患者さんはインシュリン抵抗性をあげたりガン増殖をもたらす可能性があります。
せっかくいい油を取ったとしても調理方法で台無しになることも多いので、
高温で調理することは避けたほうがいいです。
蒸す、煮るの方が焼く、炒める、揚げる調理法よりずっと体には優しいです。
→抗酸化、抗糖化対策として
体に負担をかけていることからまずやめて、体に良いものに変えてみる(置き換え法)ことから始めると無理なく食事を変えてくことができます。
血圧が高いのは年のせいだけではありません。
様々な要因が重なって血圧を押し上げています。
食事もその原因の一つです。
老後の健康のために今からできることはたくさんあります。
血圧の薬は一生飲み続ける必要はありません。